オートレース選手の平均年収1,420万円!2026年の受験資格とデビューまで徹底解説
オートレース選手(オートレーサー)は、最高時速150kmに達する競走車を操り、賞金を懸けて勝負するプロスポーツ選手だ。2025年実績の平均年収は約1,420万円。トップ選手になると年間の取得賞金が1億円を超える一方、成績によって収入が大きく変わる実力主義の世界でもある。
2026年の最新情報では、JKAが第41期選手候補生を10名程度募集。応募資格は満16歳以上で、原付免許でも受験できる。約9か月の全寮制養成課程を経て選手資格検定に合格すれば、プロとしてデビューできる。養成訓練の費用は原則無償だが、体重や視力などの身体条件、試験の難しさ、デビュー後の収入格差など、挑戦前に理解しておきたい現実もある。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 年収:2025年実績の平均年収は約1,420万円。青山周平選手は年間取得賞金約1億1,397万円で賞金ランキング1位。
- 受験資格:満16歳以上、運転免許(原付可)、体重60kg以下、所定の視力・色覚基準などが必要。年齢の上限はない。
- デビュー:JKAの選手養成所で約9か月間訓練。養成費用は原則無償で、選手資格検定に合格するとデビューできる。
【オートレース選手とは?】仕事内容とプロスポーツとしての実態
オートレース選手は、専用の競走車を使って順位を競う公営競技のプロレーサーだ。競走は最大8人で行われ、最高時速150kmに達するスピードと、コーナーでの高度な操縦技術が求められる。
競輪や競馬とは異なり、オートレースでは選手自身が競走車の整備にも携わる。エンジンや車体の調整、タイヤの選択、走行状態の確認など、マシンの状態を把握する能力も勝敗を左右する。
選手の仕事はレースだけではない
オートレーサーの仕事は、単に競走車に乗って速く走ることではない。レース前後の準備や整備、練習、競技ルールの理解、体力維持まで含めて一つの仕事になっている。
- 競走車の整備:エンジンや車体の状態を確認し、必要な調整や修理を行う。
- 操縦技術の向上:コース取り、スタート、コーナリングなどを磨く。
- フィジカルトレーニング:高速走行に必要な体力や身体能力を維持する。
- レースへの出場:競走規則に従ってレースに参加し、順位と賞金を競う。
- 技術研究:自分の走行や競走車の状態を分析し、次のレースに生かす。
特に特徴的なのが、競走車の整備技術が選手自身の競技力に直結する点だ。操縦技術が優れていても、マシンの調整が適切でなければ本来の力を発揮できない。
そのため、オートレース選手はレーサーであると同時に、競走車を理解する技術者でもある。
年齢やバイク経験に関係なく目指せる職業
JKAのオートレース選手養成所によると、バイクにほとんど乗った経験がない状態から試験を受け、訓練を経てトップクラスに成長した選手もいる。
実際、2026年6月現在の公式紹介データでは、選手の年齢は18歳から79歳まで幅広く、女子選手も31人が活躍している。
定年制が設けられていないことも、この競技の特徴だ。年齢だけで選手としての可能性が決まるのではなく、競技成績や身体能力、技術を維持できるかどうかが重要になる。
【年収・賞金ランキング】2025年実績1,420万円の裏側
オートレース選手の収入は、一般企業のような固定給を中心とした仕組みではない。JKAの公式説明によると、収入の中心はレースで獲得する賞金と諸手当だ。
2026年の選手募集ページで公表されている2025年実績の平均年収は、約1,420万円。プロスポーツの中でも高い水準だが、全員がこの金額を得られるわけではない。
2025年の賞金王は青山周平選手
AUTORACE.JPが2026年1月14日に公表した2025年の選手取得賞金ランキングでは、伊勢崎所属の青山周平選手が1位に輝いた。
青山選手の年間取得賞金は113,974,905円。2年ぶり通算6度目の賞金王となった。
2025年1月1日から12月31日までの公式ランキング上位10人は次のとおりだ。
- 青山周平:113,974,905円(伊勢崎・31期)
- 黒川京介:83,468,230円(川口・33期)
- 鈴木圭一郎:78,910,890円(浜松・32期)
- 佐藤励:78,695,355円(川口・35期)
- 金子大輔:61,623,175円(浜松・29期)
- 篠原睦:48,015,150円(飯塚・26期)
- 佐藤摩弥:47,922,260円(川口・31期)
- 鈴木宏和:43,031,105円(浜松・32期)
- 荒尾聡:41,537,170円(飯塚・27期)
- 有吉辰也:38,072,530円(飯塚・25期)
注目したいのは、女子選手の佐藤摩弥選手が全国7位に入っていることだ。年間取得賞金は約4,792万円で、トップレーサーとして男女を問わず高い競争力を示している。
平均年収1,420万円は全選手の保証額ではない
平均年収という数字だけを見ると、オートレース選手になれば安定して高収入を得られるように感じるかもしれない。しかし、実際には成績によって賞金額が変わる。
上位選手は高額賞金のレースに出場する機会が多く、好成績を残すことでさらに収入を伸ばせる。一方、デビュー直後の新人や成績が伸び悩む選手は、トップ選手と同じ収入を期待できない。
また、公式に紹介される平均年収は手取り額ではない。税金や個人の経費などを差し引いた後の生活費と混同しないことも大切だ。
S級・A級・B級で何が変わる?
オートレース選手は競走成績に応じて、S級・A級・B級の3つに区分される。
- S級:成績上位の選手が所属する最上位クラス。賞金の高いグレードレースへの出場機会も多い。
- A級:中堅から上位を構成するクラス。安定した成績と技術の向上が求められる。
- B級:新人選手が最初に所属するクラス。実績を積み上げて上位を目指す段階だ。
ランクはレース結果を得点化して決まり、原則として6か月ごとに見直される。つまり、一度上位に入れば安泰という制度ではない。
賞金を増やすためには、単発の優勝だけでなく、長期間にわたって安定した成績を残すことが重要になる。
【オートレース選手になるには?】2026年第41期の受験資格と試験内容
オートレース選手になるためには、JKAが運営するオートレース選手養成所の入所試験に合格する必要がある。一般のモータースポーツ団体に所属しているだけでは、オートレース選手として登録されない。
2026年の第41期選手候補生募集では、男女合わせて10名程度が募集された。
2026年第41期の主な受験資格
第41期の一般受験で定められた主な条件は次のとおりだ。
- 年齢:2026年7月1日時点で満16歳以上
- 学力:中学校卒業以上の学力を有すること
- 運転免許:第一種運転免許証を保有していること。原動機付自転車免許も対象
- 体重:60kg以下
- 視力:両眼とも裸眼視力0.6以上、または矯正視力1.0以上
- 色覚:正常であること
年齢については、下限が満16歳以上と定められている一方、上限はない。10代から社会人、競技経験者まで幅広い層に受験の可能性がある。
また、一般受験の条件にバイクの競技経験は含まれていない。自動車免許や原付免許を持っていれば、バイク未経験者でも挑戦できる。
特例受験なら体重基準などが緩和される
第41期では、モータースポーツやその他のスポーツ競技で優秀な成績を残した人を対象に、特例受験が設けられた。
対象には、FIM公認の世界選手権出場者、MFJ主催・公認の指定競技で一定以上の成績を収めた人、世界規模のスポーツ大会への出場経験者などが含まれる。
特例受験では、次の優遇措置が設けられていた。
- 第一次試験の免除
- 受験料の免除
- 体重基準を65kg以下に緩和
ただし、特例の対象となる競技実績には細かな条件がある。単にスポーツ経験があるだけで自動的に対象になるわけではない。
入所試験の内容は?
試験は第一次試験と第二次試験に分かれている。
第一次試験では、性格や心理面を中心とした適性検査を実施する。
第二次試験では、運動機能や一般知能、作文などの適性検査に加え、面接、身体精密検査、体力検査、技能検査、人格・素行検査などが行われる。一部の科目は成績上位者に限って実施される。
第二次試験は茨城県下妻市のオートレース選手養成所で行われ、2026年第41期では2泊3日の日程が設定された。
第41期の募集スケジュールと現在の受付状況
2026年10月31日現在、第41期の募集は終了している。
- 2026年7月1日:応募受付開始
- 2026年8月31日15時:一般受験の受付終了
- 2026年10月4日または5日:一般受験の第一次試験
- 2026年10月31日15時:特例受験の受付終了
- 2026年11月から12月:第二次試験予定
- 2027年2月上旬:第二次試験の合格発表予定
- 2027年4月1日:第41期の養成期間開始予定
JKAは2026年10月31日付で特例受験の受付終了を公式発表している。一般受験も8月31日に締め切られており、現在は第41期への新規応募はできない。
次期の第42期については、募集時期や条件などの正式発表を待つ必要がある。
【オートレース選手養成所】9か月の訓練とデビューまでの道のり
入所試験に合格した候補生が通うのが、茨城県下妻市にあるオートレース選手養成所だ。筑波サーキットの敷地内に設置された、日本で唯一のオートレーサー養成機関である。
養成課程は約9か月間。全寮制で生活しながら、操縦技術、競走車の整備、競技ルール、身体能力など、プロとして必要な知識と技術を身につける。
養成所では何を学ぶ?
養成期間の前半は基礎訓練が中心となる。体力づくりや基本的な操縦姿勢、競走車の構造、エンジンの分解・組み立てなどを学ぶ。
後半になると、複数の競走車で走行する訓練や接近走行、追い抜き、切り返しなどの応用技術に進む。模擬レースも実施され、実際の競走を想定した訓練が増えていく。
学科では小型自動車競走法や競走ルール、自動車工学などを学び、メンタルトレーニングやフィジカルトレーニングも行う。
2026年第41期の募集要項では、2027年4月から2028年1月までの養成期間が予定されている。
養成費用は無償。ただし完全無料ではない
オートレース選手養成所の大きな特徴が、養成訓練にかかる費用が原則無償であることだ。
高額な専門スクールに通わなくても、選手になるための専門教育を受けられる仕組みになっている。
ただし、すべての出費がなくなるわけではない。
- 自宅と養成所の間の交通費は自己負担
- 下着やタオルなどの日用品は自己負担
- 自己都合や規則違反などで退所した場合、個人用装具費の一部として30万円の負担が発生
特に注意したいのは、途中退所に伴う費用負担だ。入所する以上、約9か月間の訓練をやり遂げる覚悟が求められる。
選手養成所からデビューまでの関係図
オートレース選手になるまでには、JKAによる募集・選考、養成所での教育、選手資格検定、選手登録という段階がある。それぞれの役割を整理すると次のようになる。
| 主体・段階 | 役割・制度 | 選手への影響 |
|---|---|---|
| JKA | 選手候補生の募集、試験、選手登録制度を管理 | プロになるための入口を提供する |
| オートレース選手養成所 | 約9か月の全寮制教育・実技訓練 | 操縦・整備・競技知識を習得する |
| 選手資格検定 | 走行・整備・法規などの能力を確認 | 合格すると選手登録へ進める |
| 新人選手 | 全国5か所の競走場のいずれかに配属 | B級からプロとしてデビューする |
| S級・A級・B級 | 競走成績に応じて6か月ごとにランクを見直す | 成績によって出場機会や賞金獲得の可能性が変わる |
養成所を卒業するだけでは、すぐに一人前のプロとして走れるわけではない。所定の教育課程を修了し、選手資格検定に合格して登録された後、配属先の競走場で実地訓練を経てデビューする。
つまり、入所試験合格はゴールではなく、プロとして競技を続けるためのスタート地点なのだ。
【女子オートレース選手の活躍】佐藤摩弥選手と年齢の可能性
オートレースは男女が同じ競走の舞台で勝負するスポーツだ。女子選手だけのカテゴリーに限定されず、男子選手と同じ競技制度の中で実績を積み上げていく。
JKAの2026年6月現在の公式データでは、女子レーサーは31人。選手全体は約420人であり、女子選手も着実に競技の一角を担っている。
女子レーサーの代表格・佐藤摩弥選手
女子選手を語るうえで欠かせないのが、佐藤摩弥選手だ。
モトクロス出身の佐藤選手は、2011年7月に44年ぶりの女子レーサーとしてデビュー。2013年3月には女子選手として史上初の優勝を達成した。
さらに2016年5月にはGⅡ川口記念、2023年7月にはGⅠキューポラ杯を制覇。女子選手としての実績を積み重ねてきた。
2025年の全国賞金ランキングでも7位に入り、年間取得賞金は47,922,260円。女子選手という枠にとどまらず、全国トップクラスのレーサーとして評価されている。
10代から70代まで活躍できる理由
2026年6月現在、オートレース選手の年齢は最年少18歳、最高齢79歳。一般的な企業の定年とは異なり、年齢だけで引退が決まる仕組みではない。
ただし、年齢制限がないことと、誰でも高齢まで競技を続けられることは別だ。高速走行に対応できる身体能力、集中力、整備技術、継続的な成績が必要になる。
年齢や性別よりも競技能力が問われる点は、オートレースの大きな魅力といえる。
【プロの結論】オートレース選手に向いている人・厳しい人の特徴
平均年収約1,420万円、トップ選手の年間取得賞金1億円超という数字は魅力的だ。しかし、収入面だけで進路を決めるのは危険である。
オートレーサーという職業には、一般的な会社員とは異なる適性と覚悟が必要だ。
向いている人の特徴
- 競争心が強い人:勝敗を受け止め、次のレースに向けて努力できる。
- 技術を磨くことが好きな人:操縦だけでなく、エンジンや車体の整備にも関心を持てる。
- 継続的な努力ができる人:体力づくりや反復練習を日常的に続けられる。
- 精神的にタフな人:成績が伸びない時期にも冷静に課題を分析できる。
- 規律ある生活ができる人:全寮制の養成所での集団生活や厳しい訓練に対応できる。
おすすめできない人の特徴
- 毎月決まった金額の収入を最優先したい人
- 競技の勝敗による収入変動を受け入れられない人
- 日々の整備や体力トレーニングを負担に感じる人
- 寮生活や生活上の規律を守ることが難しい人
- リスクを伴う高速競技に挑戦する覚悟がない人
よくある誤解を整理する
オートレース選手については、いくつか誤解されやすいポイントがある。
まず、バイク経験がなければ選手になれないという認識は正しくない。JKAは未経験者の受験も認めており、養成所で基礎から技術を学ぶことができる。
次に、養成費用が無償だから入所後の生活費も一切かからないという理解も正確ではない。交通費や日用品など、自己負担になる費用がある。
そして、平均年収1,420万円は新人選手の収入を保証する数字ではない。賞金と諸手当が収入の中心であり、成績や出場機会によって大きく変動する。
プロを目指す人が重視すべきなのは、トップ選手の賞金額だけではなく、9か月の訓練を完遂できるか、選手資格検定に合格できるか、デビュー後も成績を伸ばし続けられるかという点だ。
37期の山口航太選手は、オートレース選手養成所の公式インタビューで、未経験から努力を重ねて選手を目指す人へのメッセージを発信している。
「オートレーサーはすごく夢のある仕事だと思います」
この言葉が示すように、オートレースは経験の有無だけで将来が決まる世界ではない。必要なのは、基礎から学び続け、競技の厳しさに向き合う姿勢だ。
【オートレース選手に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:オートレース選手の平均年収はいくらですか?
A1:2025年実績で約1,420万円です。ただし、これは平均値であり、選手全員の収入が同じという意味ではありません。賞金ランキング上位には年間取得賞金が1億円を超える選手もいます。
Q2:オートレース選手になるにはバイク経験が必要ですか?
A2:必須ではありません。原付免許を含む運転免許を持ち、受験資格を満たしていれば未経験者も受験できます。養成所では基礎から操縦技術を学びます。
Q3:オートレース選手になるための年齢制限はありますか?
A3:募集開始時点で満16歳以上という下限がありますが、年齢の上限はありません。2026年6月現在では79歳の選手も活躍しています。
Q4:オートレース選手養成所の費用は無料ですか?
A4:養成訓練にかかる費用は原則無償です。ただし、交通費や日用品は自己負担です。また、自己都合などによる退所の場合には30万円の負担が発生することがあります。
Q5:オートレース選手のデビューまで何年かかりますか?
A5:入所後の養成期間は約9か月です。選手資格検定に合格し、選手登録を受けた後、配属先での実地訓練を経てデビューします。入所試験の準備や選考期間も含めると、応募からデビューまではさらに時間が必要です。
Q6:女子でもオートレース選手になれますか?
A6:なれます。2026年6月現在、女子選手は31人です。佐藤摩弥選手のように、GⅠを制覇し、全国賞金ランキング上位に入る選手もいます。
Q7:2026年第41期の募集はまだ間に合いますか?
A7:2026年10月31日現在、一般受験は8月31日、特例受験は10月31日15時に受付を終了しています。第41期への応募はできません。次期の募集情報はJKAの公式発表を確認してください。
まとめ:オートレース選手は実力で未来を切り開くプロスポーツ
オートレース選手は、2025年実績で平均年収約1,420万円という高い収入水準を持つ一方、賞金と諸手当を中心とする実力主義の職業だ。青山周平選手の年間取得賞金が約1億1,397万円に達したように、トップクラスには大きな可能性がある。
プロになるための入口は、JKAの選手養成所だ。満16歳以上、運転免許保有、体重や視力などの条件を満たせば、バイク未経験者でも挑戦できる。約9か月の養成訓練は原則無償で、選手資格検定に合格すればプロとしての道が開ける。
2026年第41期の募集は10月31日をもって終了した。次の募集を目指す人は、体重・視力などの身体条件を早めに確認し、体力づくりや競技への理解を深めておきたい。
平均年収や賞金ランキングだけでは見えない、整備技術、日々の鍛錬、競技に伴うリスク。そのすべてを受け入れたうえで勝負に挑むことが、オートレース選手という職業を選ぶための大切な判断基準になる。
(出典: オート レース 選手(Yahoo!ニュース))